どんな人でも・・・

2011-09-18

「雨月物語」というタイトルの文学作品があります。いわゆる、古典文学です。とても昔の本ですね。わたしは、あまり詳しく知らないのですが、たしか、江戸時代ぐらいに書かれた作品だったと思います。その「雨月物語」には、いくつかの話が書かれています。今でいう短編集や、オムニバス形式の作品でしょうか。その作品の中にこんな話があります。

とあるお寺のお話です。そのお寺には、とても優秀なお坊さんと、とても美しい少年がおりました。お坊さんというものは、女の人と交わることが禁止となっています。そういうわけかはわかりませんが、お坊さんは、その美しい少年と交際をしていました。昔は、お坊さんと、お寺に預けられている男の子が関係をもつことは、とてもよくあることでした。ですから、その美しい少年とお坊さんが関係をもつことは、なんら珍しいことでは、なかったのです。さて、お坊さんは、その美しい少年のことを愛していましたが、運命とは残酷なものです。なんと、ある日その美しい少年は亡くなってしまうのです。お坊さんは嘆き悲しみました。少年の亡骸に寄り添って、いつひかまた愛し合うようになりました。いわずもがな死体とです。そんな日が続いたある日、お坊さんのことが心配になったお寺の別のお坊さんが、様子を見に来ました。すると、お坊さんが少年の死体を食べているのを見つけてしまうのです。お坊さんは、少年を愛するあまり鬼となってしまったのです。

「雨月物語」では、そのあとも話が続くのですが、人を愛するあまり、鬼となり愛する人の死体を食らってしまう。しかも、徳の高いお坊さんがです。

「恋」という感情はなんともおそろしいものです。

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